推薦書: 2013年11月アーカイブ

 原題は「Immunity to Change」を読了。本書は個人にも組織にとっても有益な書籍だ。我々の心が密やかに隠し持つ巧妙な仕組みが浮き彫りにしている。変化に抗する心の免疫機構とその対処法が見通しよく提示している。とここまでご覧になっていかがだろうか。

なるほど、そうした概要をご覧になった諸賢は「また心のブレーキなどと称した啓発本だろう」と訝しく思われるだろう。だが、メンタルブロックなどと言ったファッショナブルな語彙で変化を阻む心理機構を簡単にくくった様な内容ではない。

そうではなくて、邦題が示すように個人だけではなくて組織の喫緊の課題となっている様な変化に対する潜在的なかつ巧妙な防衛機構を豊富な事例を交えて紹介している。もちろん、その事例は変化に対する免疫機構を解消し、個人や組織が達成したいと望む目標を叶えることを可能にする明確な段階を提示している。

その様な文言をすると「また一瞬で変われる」や「ガラリと変化をする」としたようなお手軽なビジネス書ご想像になっているかも知れない。だが、そうしたご想像は心地よい裏切りを覚えるだろう。と言うのは、望ましい変化を果たすには長期的に行動に基づいた取り組みが不可欠だと本書はハッキリと述べるからだ。

とは言え、変化に対する免疫機構に取り組んだ個人や組織の事例がこれまた事細かに記述してあることからして、腰を据えて行動ベースで取り組み行えば、自らの心にも潜む変化に対する免疫機構を乗り越えつつ、目標を達成できる事が容易に想像できる。

以上の様な文言をご覧になると、禁煙やダイエットの達成と言った極めて個人的な課題に本書は答えてくれないように思われるはずだ。しかし、そうした思いを心地の良い意外性に変わるだろ。各項をつぶさにご覧になると、それらの達成つまり個人的な変化に対しても本書が答えてくれることが分かるからだ。

仮に本書を個人的な課題に適応するとすれば次の様な課題に使えるはずだ。組織ばかりでなく個人の変化を阻止する心的な免疫機構の中核が下記の項目にも大いに寄与するからだ。

・減量や体脂肪のコントロール
・禁煙や断酒など強固な嗜癖の解消
・検定や資格の試験で合格を達成する
・片づけられない捨てられないと自宅の状況改善
・糖尿病や腎臓病を招くかも知れない食習慣の改善

一方、組織における個人の変化に関する次の様な項目に本書は望ましい変化に至る段階を提示してくれるはずだ。

・仕事の抱え込みが招く過労そして過労死の根本的な解決
・人間関係に感じる激しい感情やストレスの解消
・新しいキャリアアップを阻む権限委譲の改善
・部下の育成とそれに伴う組織の活性化

本書は以上のように個人にも組織にも変化を促す貴重な知見を豊富に与えてくれる。自己や組織の変革を喫緊の課題にしている人には必読の書である。

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